デジタル一眼レフで撮る水槽写真

目次

1. はじめに
2. 機材
2.1. カメラ
2.2. レンズ
2.3. ストロボ
2.4. 水槽
3. ライティング
4. 撮影
4.1. 画質・サイズ
4.2. ホワイトバランス
4.3. 露出
4.4. フォーカス
4.5. ほどほどに大きく撮る
4.6. 出来るだけ大きく撮る

1. はじめに

一般的な撮影と違って水槽(アクアリウム)の撮影はかなり特殊です。暗い、ガラス越し、動き回る、小さい、とカメラが苦手とする条件ばかりです。

D300s_000775.jpgこの写真のように撮ってみたらがっかり、目で見た感じだともっと綺麗なんだけど...ピント合ってないし、ブレちゃってるし...という経験をされたことがあるかと思います。

オートだとどうしても失敗する確率が高くなってしまうので、マニュアルで撮影する必要があります。その点でコンパクトタイプのデジカメでは力不足で、しっかりとマニュアルで撮影できる一眼レフタイプが向いています。機種によっては意外と高くない(レンズとセットでコンパクトタイプより安いものも!)ので、コンパクトタイプで機種固有のバッドノウハウを習得するよりは、デジタル一眼レフで撮ることをおすすめします。もちろん水槽以外の写真も撮れるので無駄にはなりません。(^.^)

カメラがあれば誰でもすぐにきれいな写真が撮れるかというと、そうではないのが写真の難しいところでもあり、面白いところでもあります。良い写真を撮るには機材よりもお勉強と練習、それと良く観察することが大事です。

お役に立てるかわかりませんが、これから何回かに分けて水槽撮影のヒントを紹介していきたいと思いますので、参考になさってみて下さい。私の好みで日本の淡水魚を例に説明していきますが、熱帯魚や海水魚の撮影でも使えますよ。

2. 機材

2.1. カメラ

一番大事なのはファインダーです。フォーカスしやすい、しっかりとした「光学ファインダー」を備えた一眼レフ※1を選んでください。価格が高いカメラほどファインダーも良くなります。実際に店頭でチェックして選んでください。

ファインダー以外では…実のところ、いまどき(2010/06)のデジタル一眼レフであれば十分な性能があります。お好きなメーカーの、気に入った機種を選んでもらえば良いです。センサーサイズも普通にAPS-Cで良いです。一応、ここではAPS-Cサイズのカメラを例に説明していきます。

使いこなせるか分からないからあまり高いのは…といことでしたら、安い入門機のレンズキット(¥45,000~)で十分です。

いまどき(2010/06)の入門機。


Nikon
D3000
レンズキット

PENTAX
K-x
レンズキット

Canon
Kiss X4
レンズキット


カメラの取扱説明書は読んでくださいね。基本的なことがちゃんと書いてありますから。

なお、ここではニコンのD70s(600万画素、2005/04発売)を例に説明していきます。


2.2. レンズ

とりあえず「レンズキット」付属の標準ズームレンズを使うことにします。複数のレンズキットが用意されている場合はできるだけ最大撮影倍率(ズーム倍率ではありませんよ)が高いレンズを選んでください。ズーム倍率はあまり欲張らないのが撮影倍率でも、画質でも有利です。ここでは18-55mmぐらいの標準ズームを想定してます。

手ブレ補正は必須ではありません。ストロボを使うのでブレはあまり気にしなくて良いからです。

接写性能※2は「最大撮影倍率※3」で表します。撮影倍率とは被写体とセンサー上に投影された像の大きさの比です。例えば体長2cmのメダカがセンサー上で2cmであれば1.0倍となります。体長10cmがセンサー上で2cmであれば0.2倍(= 2.0÷10.0)となります。数字が大きいほどより大きく写るわけです。

数字だと良くわからないので実際にどれくらいの大きさで撮れるのか例を載せました。センサーサイズはAPS-C(2.36×1.58 cm)、被写体は体長8cmのオイカワです。

撮影倍率0.2倍。センサー上では1.6cm(= 8.0cm×0.2)。

D300s_000700_x0.3.jpg撮影倍率0.3倍※4。センサー上では2.4cm(= 8.0cm×0.3)。

D300s_000700_x0.4.jpg撮影倍率0.4倍。センサー上では3.2cm(= 8.0cm×0.4)。

センサーサイズがAPS-C ※5なら0.3倍もあれば結構大きく写ってくれます。

参考までにもっと大きく写すにはマクロレンズと呼ばれる接写用のレンズを使います。撮影倍率1.0倍にもなるとちょっと違った世界があります。今回はキットレンズのみを使うとして、マクロレンズの話はまた別の機会にしたいと思います。

D300s_000700_x1.0.jpg撮影倍率1.0倍。センサー上では8.0cm(= 8.0cm×1.0)。


2.3. ストロボ

蛍光灯やハロゲンランプ、メタルハライドランプなどの定常光で十分な光量を得るのは現実的でないことと、「閃光」という特性を利用してブレを防ぐ目的でストロボを使います。カメラによってはストロボが内蔵されていますが、これは使いません。カメラから離れた位置で発光させるため、別にストロボを用意します。敬遠する人も多いですが、ストロボを使った方が何倍も楽に、きれいに撮ることができます。

ストロボの選び方ですが、水槽撮影に限れば、露出はマニュアルで調整するのでオート機能は必要ありません。予算内でとにかく出力が大きいものを選んでください。出力は「ガイドナンバー」が目安になります。
欲を言えばキリがありませんが、足りない光量は撮影範囲を狭くするか、カメラの感度を上げることで補うとして、とりあえずはガイドナンバー20(ISO100・m)程度のクリップオンタイプ(¥7,000~)でもかまいません。

ストロボはカメラから離して発光させるのでシンクロコードを使って接続します。

D300s_000660.jpgクリップオンタイプは直接コードが接続できないものがほとんどなので、このようなアダプター(¥1,000~)を介して接続します。

D300s_000682.jpgカメラの方も機種によってはコードを接続するシンクロターミナルが省略されていたりするので、同様にアダプター(¥1,000~)を介して接続します。

D300s_000676.jpgカメラとストロボをシンクロコードで繋ぐとこんな感じになります。シンクロコードは2~3mあれば良いでしょう。ちなみにこのストロボはガイドナンバー20(ISO100・m)、オークションで¥500だったもの。今回はこれを使っていきます。

D300s_000803.jpgなお、実際には透明なケースに載せて下向きに発光させます。詳しくは「3. ライティング」で説明します。

2.4. 水槽

ライティングの都合から水槽上部は広く空ける必要があるので、上部フィルターより密閉式フィルターの方が向いてます。

水槽前面ガラスはレンズの一部だと考えて(実際、画質にかなり影響します。)、内側・外側どちらもきれいに掃除してください。水中のフンなど細かなゴミも画面内にあると結構目立つのでできるだけ取り除いておきます。

ガラス越しの撮影でやっかいなのが「写り込み」です。

D300s_000707.jpg水槽前面ガラスに自分自身が写り込んで、台無しになってしまいました。

これを防ぐには反射率の低い素材でレンズ以外を隠します。写り込みを防ぐ、と言うよりは「黒」を写り込ませます。ここではお手軽に黒ケント紙を使ってみました。

D300s_000559.jpg黒ケント紙の真ん中に穴を空けてテープで貼り付けました。

D300s_000566.jpg水槽側からレンズを見るとこんな感じになります。写り込む範囲をカバーする大きさが必要です。

ガラスでの反射、と言うとPLフィルターを思い浮かべる方も多いかと思います。PLフィルターには偏光した反射光をカットする効果がありますが、残念ながら水槽撮影ではあまり有効ではありません。ガラス面で反射した光は一様に偏光するわけではなく、入射角によって偏光の度合いが変わってきます(フレネルの式)。入射角がないとほとんど偏光しません。水槽撮影では屈折を避けるため正面から撮影します。すると画面中央では写り込んでくる光の入射角がゼロに近くなるため、反射光はほとんど偏光しないのです。露光量のロスにもなりますのでPLフィルターは付けずに撮影します。

3. ライティング

写真に立体感を出すために陰を作ります。そのためストロボはカメラから離して発光させます。お魚に対して自由な方向から発光させることが出来るわけですが、お魚の形状(縦に扁平している魚種が多い、細長い)と、真横から撮ることが多いことから、水槽上部が失敗の少ないストロボ位置となります。上から発光させると陰が下側にできるので自然な雰囲気になります。水槽底に落ちた魚の影で画面に奥行きが出る効果もあります。

ちなみにカメラの内蔵ストロボを使わないのは、正面から発光させると陰ができないからです。陰がないので平面的になってしまいます。そのうえ影が後ろに出てしまうので不自然な写真になってしまいます。

D300s_000749.jpg水槽真上、中央よりちょっと手前で「そのまま」発光させて撮影してみました。

光が当たったところと陰になったところの明暗差が大きくて、白く飛んだり黒く潰れた部分が多い写真になってしまいました。画面に奥行きを出したいので底砂や背景にも階調が欲しいところです。底砂に落ちた影は輪郭がはっきりしててちょっとうるさいですね。

そこで点光源であるストロボを「面光源」にして撮影してみました。

コントラストが弱くなって見やすくなったかと思います。画面の情報量も増えて、どんなところを泳いでいるのか周囲の状況も良く判るようになりました。底砂と背景は、手前から奥に向かってなだらかに暗くなっていくので奥行き感も出てます。

ストロボ光を半透明な素材に透過させて拡散させることで面光源とします。ここでは透過と拡散のバランスが良い、トレーシングペーパーを使いました。

D300s_000868_000866.jpg水槽ガラス蓋にトレーシングペーパーを置いて、その上に少し間を空けてストロボを配置しています。ストロボの高さはプラケースで調節しています。

ストロボの位置は撮影範囲(= 照射範囲)と露光量との兼ね合いになります。ストロボの位置を高くすると撮影範囲が拡がりますが暗くなってしまいます。露光量を確保したまま撮影範囲を広げる(= 照射範囲を拡げる = ストロボの位置を高くする)には、より大きな出力のストロボにするか、カメラのISO感度を上げる必要があります。例で使ったガイドナンバー20(ISO100・m)のストロボでは出力が小さいので、ストロボの真下、20cm四方が撮影範囲です。

また、ストロボとトレーシングペーパーの間隔、トレーシングペーパーとお魚の間隔が変わると光線状態も変わってくるので注意して下さい。ストロボとトレーシングペーパーの間隔が狭くなると点光源の性質が強くなります。ここら辺は撮影しながら試行錯誤してみて下さい。

とりあえずは上の写真のようにストロボ~トレーシングペーパー間を20cm、トレーシングペーパー~お魚間は水槽高さ(30cm~45cmぐらい)としてセッティングしてください。

ちなみにフォーカスに必要なので水槽の照明は点けたままでかまいません。部屋の明かりも点けたままです。ストロボに比べると暗いので撮影には影響しません。

なお、画角のすぐ外側でストロボを発光させるのでレンズフードは必ず装着して下さい。これだけでレンズ性能がアップしますよ。

4. 撮影

4.1. 画質・サイズ

D300s_000886_q.jpgホントはRAW形式で撮るのがお勧めですが、今回は撮影方法の紹介なので割愛させてもらってJPEG形式で撮ることにします。あれこれ考えるのは面倒なので最高画質、最大サイズにセットして下さい。

4.2. ホワイトバランス

撮影中に変化しないのであらかじめマニュアルで決めておきます。一般的な小型ストロボの色温度は5400Kぐらいですが、トレーシングペーパーを透過させると下がってしまうので4500kぐらいにします。
D300s_000886_wb.jpgニコンD70sの場合、色温度を数値で設定出来ないので、「ストロボ」にして微調整+3で4800Kにしました。

4.3. 露出

露出の調整もマニュアルで行います。マニュアルと言ってもちょっと変則的で、あらかじめシャッタースピードと絞りを決めてしまい、カメラのISO感度とストロボの発光量で調整することにします。

D300s_000649.jpgまず、カメラの露出モードを「マニュアル」にします。

D300s_000886_a_s.jpgシャッタースピードは1/125[秒]にしておきます。絞りは深度(フォーカスが合っているように見える範囲)を深くしたいのでF11.0にセットしてください。

D300s_000800.jpgストロボは「マニュアル」モードにセットしてください。

D300s_000798.jpg発光量を調節できるストロボは最大光量にセットしてください。

D300s_000809.jpgカメラのISO感度は基準感度にします。機種によっては自動的にISO感度を調整する機能があったりしますが、オフにしておいて下さい。

次にテスト撮影をしながらカメラのISO感度、またはストロボ発光量を決めます。

D300s_000837.jpgカメラ、またはレンズを操作してフォーカスモードを「オート」にしてください。

水槽から1m程度離れて、ストロボが正面になるように位置して下さい。ズームリングを操作して、ストロボの照射範囲が余裕を持って画面内に収まるように調整して下さい。
この時、本番撮影と同じように「2.4. 水槽」の写り込み対策を行った上で、「3. ライティング」のセットで撮影してください。

D300s_000871.jpg撮れた写真のストロボ直下、赤い円内に注目してちょうど良い明るさで写るまで調整していきます。この円内が本番撮影の範囲です。ストロボの照射角、ストロボの位置で範囲は決まります。画面周辺には部屋の壁が写り込んでいるかもしれませんがあまり気にしないで下さい。

・暗く写った場合
カメラのISO感度を上げます。1ステップずつ上げながら確認してください。

ストロボは発光させると次に発光が可能になるまで時間がかかります。かならずチャージ状態を確認してから撮影して下さい。ちなみに「2. ライティング」で紹介したガイドナンバー20(ISO100・m)のストロボで10[秒]ぐらい待ちます。

DSC_4853.JPG基準感度のISO200ではちょっと暗いですね。
DSC_4856.JPGISO400まで上げて十分な明るさになりました。

この時のISO感度はそのままにして本番撮影を行います。あまりISO感度をあげると写真にノイズが増えます。あまりにもノイズがあるときはより大きな発光量のあるストロボを用意してください。


・明るく写った場合
ストロボの位置を高くするか、発光量を下げます。暗く写った時と同様にちょっと変えては撮って確認してください。この時のストロボの位置・発光量はそのままにして本番撮影を行います。


ISO感度(またはストロボ位置・発光量)をメモしておけば、次回はテスト撮影なしに本番撮影を行うことができます。


4.4. フォーカス

ホワイトバランスと露出はピッタリ調整してあるので、後は確実にフォーカスを合わせるだけです。

動き回る魚が相手なので三脚は使いません。しっかりと脇を締めて構えて下さい。手ブレ補正機能があればお守り代わりにオンにしておきます。ストロボを使うので手ブレには神経質にならなくてもよいのですが、ファインダー内の像が落ち着くのでフォーカスしやすくなる効果があります。

屈折して収差が出るのを防ぐため、水槽に対して正面(ガラス面に対してレンズ光軸が垂直となる方向)から撮影するのが鉄則です。撮影範囲が決まっていますので、撮影範囲を中心に正対してください。

_DS23495-拡大.jpg_DS23605-拡大.jpg
正面から撮影斜めから撮影


同じレンズを使っているのに斜めから撮影した方は輪郭に色がついたり、像が流れたり、滲んだりしているのが判るかと思います。これではレンズの性能が無駄になってしまいます。

シャッターボタンはボタンを押す指の動きでカメラがブレないように、優しく絞るように押します。

それではいよいよ本番撮影です。

4.5. ほどほどに大きく撮る
まず手始めに30cm四方の範囲をオートフォーカスで写してみましょう。テスト撮影の時と同様にフォーカスモードを「オート」にしてください。

D300s_000844_2.jpgズームリングを回して、レンズの焦点距離は最も望遠側にセットして下さい。

目的の魚をファインダーで追いながら、撮影範囲に入った時にシャッターを切ります。フォーカスロック(シャッターボタン半押し)はしないで撮ります。

DSC_4861.JPG目的の魚にフォーカスが合って、うまく画面に収まっていれば成功としましょう。※1

今だ!と思ってシャッターボタンを押しても、カメラがフォーカスを合わせてからシャッターが切れるので、タイミングがずれてしまうことも多いと思います。フォーカスも私のカメラだとちょっと75%ぐらいは魚に合わず、後ろの石に合ってしまいました。失敗を減らすには次の「4.5. 寄って撮る」のフォーカス法で撮影してみて下さい。

4.6. 出来るだけ大きく撮る
次にできるだけ大きく写してみましょう。撮影倍率が高いとオートフォーカスでは失敗が多くなるのでマニュアルフォーカスで撮影します。

フォーカスを合わせる時に意識してほしいのがフォーカス平面です。フォーカスが合うのは点ではなく、センサーと平行なある平面です。厳密には面ですが、絞りの効果で面の前後にフォーカスが合っているように見える範囲(= 被写界深度)があります。同じ絞りでも撮影距離が短くなると被写界深度も浅くなります。「4.3. 露出」でF11.0まで絞ったのは被写界深度をある程度深くしておきたかったからです。

フォーカスは魚の眼に合わせます。ヒレや吻など他の部位に合っていても眼に合ってなければ、残念ながら失敗写真です。
眼にフォーカスを合わせる、ということはフォーカス平面に眼を交差させるということです。これがカメラにはできない(今のところは)のです。カメラには画面のどこが「眼」なのか判らないのですから。
欲を言えば、眼だけにフォーカスが合っていても面白くないので、プラスαが被写界深度に収まるようにしてください。

D300s_000835.jpgフォーカスモードを「マニュアル」にしてください。

D300s_000844.jpg最も大きく写せるように、ズームリングを操作して最も望遠側に、フォーカスリングを操作して最短撮影距離にセットしてください。この時がレンズの最大撮影倍率となります。

撮影時にはズームリング、フォーカスリングは動かさないようにします。ではどうやってフォーカスするかと言うと...体ごとカメラを動かすことでフォーカスを合わせます。最大撮影倍率でのフォーカスはたかだか10cm程度の範囲でフォーカス平面を前後させます。フォーカス平面を平行移動させるのに、カメラを前後させる方がフォーカスリングの回転操作よりも感覚的に判りやすいですし、微調整もしやすいです。

ズームリング・フォーカスリングを動かさず、カメラを移動させてフォーカスする様子です。動画の最後、フォーカスが合うタイミングでシャッターボタンを押します。オートフォーカスと違って、ほぼ同じタイミングでシャッターが切れたかと思います。と言ってもカメラの機構上、ゼロにはならないのでその分を差し引いてシャッターボタンを押す必要があります。

DSC_4864.JPGヤリタナゴを撮ってみました。扁平しているので全体が被写界深度に入ってます。他の魚のヒレや顔が画面に入ってますが、良しとしちゃいます。※6

魚の特徴が出るように撮るとより良い写真になります。個体の特徴が現れるヒレが拡がった瞬間を狙うのも一つの手です。面白い習性を持った魚種が多いですから、そのような瞬間(底砂に潜って顔だけ出したドジョウ、大きく吻を拡げてけんかするヨシノボリなど)を狙うのも良いでしょう。忘れてはならないのが婚姻色です。オイカワやタナゴ類の婚姻色の美しさにハッとさせられた方も多いと思います。いつでも観察できるわけではないので写真に撮っておく意味は大きいです。


今回まで4回にわたって水槽撮影法を紹介してきましたが、いかがだったでしょうか。説明下手なところや端折ったところもあって判りにくかったかもしれません。写真、特に水槽撮影は試行錯誤や工夫が結果につながりますので、後は皆さんでよろしくです。(^.^)


※1一眼レフではない「一眼」というヘンテコな名称のカメラ(オリンパス、ソニー、パナソニックなどのカメラ)が増えてます。これらは光学ファインダーを備えていないので注意してください。もちろん水槽撮影には不向きです。

※2コンパクトタイプのカタログを見ると接写性能の欄には最短撮影距離しか書いてありません。同じ撮影距離でもレンズの焦点距離が違えば撮影倍率も変わってくるので、結局のところ撮影倍率が判らないことには接写性能の善し悪しは判断のしようがないのですが、なぜ最大撮影倍率を書かないのでしょう?
それと、接写は被写体に寄れれば良い、というものではありません。ある程度は距離が取れないと使いづらいです。「接写1cm!」では切手やコインのような平面的なものなら良いのですが、立体的なものはまともにライティングできないので撮れません。

※3オリンパスとパナソニックは「35mm判換算で××倍」という表記を併記してますが、撮影倍率の換算値って何でしょう?しばらく考え込んでしまいました。「同じ撮影倍率でも他所より大きく写りますよ」と言いたいのでしょうが、混乱するような表記はやめて欲しいです。

※4メーカー(シグマタムロン)によってはこれぐらいの倍率でも「マクロ」と呼んでますが、マクロではないのでご注意ください。

※5若干ではありますが、キヤノンのAPS-Cは他社と比べてサイズが小さいので、同じ撮影倍率でも大きく写るようです。

※6画像をクリックするとオリジナル画像を表示します。撮影データは
カメラ : ニコンD70s
レンズ : AF-S DX Zoom Nikkor ED 18-70mm F3.5-F4.5G(IF)
絞り : F11.0
シャッタースピード : 1/125 [s]
ホワイトバランス : 4800 [k] ぐらい
ISO感度 : ISO400
ストロボ : ガイドナンバー20(ISO100・m)

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